ラジエータをきれいにする
フロントシリンダにクーラントのドレンボルトがあるので、これを8mmのボックスレンチで外す。長いエクステンションバーを使うと楽。下には100円ショップのプラスチックパンを敷いておく。
ドレンボルトを抜くと勢い良くクーラントが飛び出てくる。車体左のクーラントリザーバタンク内のクーラントは下部のサイホンホースを抜いて、そこから流し出す。
クーラントの交換ならこれだけでいいが、エンジンを下ろす時はウォーターポンプ前のホースを外して一気にラジエータ内のクーラントを抜く。ホースが硬化しているとなかなか外れないので、ドライヤーで暖めたりしてやさしく取り外す。もうラジエータ関係のホースはメーカー欠品だらけなので大切に使う。
ラジエータの下部はシリンダヘッドに固定されたステーの穴に差し込まれているだけなので、このステーを取ればラジエータの下側はフリーになる。ボルトを2本、10mmのボックスレンチで外す。
ラジエータ左上のボルトを8mmのレンチで外す。反対側の右上部分は単に差し込まれているだけなので、コチラ側を外してずらせばラジエータの固定は全て取り外せるのだ。
接続されているホースは全部外しておく。ホースバンドは簡単に緩むが、ホースが硬化しているとホースがなかなか抜けない。ここもドライヤーで暖めたりして慎重に外す。
外れたラジエータ本体。飛び石等でややフィンがつぶれ、泥等で中央部分が目詰まりしている。すこしきれいにしておきたい所。
灯油で全体を洗浄したあと、精密ドライバーでフィンを一枚一枚起こして、そして電子機器用のピンセットで形を整えていく。表も裏もあるので途方もない手数がかかるけれど、やるしかない。まずは小石が無数に挟まっているので、それをドライバーで掻き出すところから始める。これは根気の要る作業だ。
電子機器用のピンセットは、部品をはさむ面にギザギザが付いていなくてちょうどいい。これをフィンの奥まで突っ込んではさむときれいにフィンは修正される。ただし、フィンはアルミ箔のように薄いので乱暴に扱うとすぐに千切れてしまうので注意。
ラジエータグリルがサビていたので、シャーシーブラックで塗装しておく。サビをサンドペーパー等で落としてから、油分もしっかり落とす。網なのでムラにならないので気楽に塗れる。2、3回に分けて裏表を吹いておく。
ラジエータグリルを取付けてこれで完成。フィンもシャーシーブラックで塗れば見た目がもっときれいになるが、冷却効率が落ちるかも知れないのでそのままにしておいた。
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