CONTENT
水冷4ストロークDOHC4バルブ90度V型4気筒エンジンを搭載する1000ccロードスポーツバイク、ホンダ VF1000R。1984年、CB1100Rの跡を継ぐフラッグシップとして海外向けにデビュー。二輪車世界初のカムギヤトレイン・NSコムスターホイール・フローティングディスク・クイックリリース式アクスルホルダー・TRAC式アンチノーズダイブ・バックトルクリミッター・可変式ジュラルミンハンドル・FRP製カウル等々、ホンダの当時の最高のテクノロジーが搭載されているのが特長。そしてサーキット走行を想定した性能が与えられ、フロント16インチによる旋回性の高いコーナーリングが魅力。ここは、縁あって愛車に加わったそんなVF1000Rの3型カリフォルニア仕様のページ。
VF1000Re 1984年モデル(1型)
1984年、パリショーで公式発表後に市販された最初のVF1000R。フランスなどのヨーロッパ市場に投入され、カウルサイドに開いた2つのエアアウトレットやデュアルヘッドライトが特徴。ただし、例えばスイス仕様など一部の国向けに単灯ヘッドライトのモデルもあった。122馬力。
VF1000Rf 1985年モデル(2型)
1985年に登場した2型のVF1000Rf。エンジン他が大幅に造り換えられ、1型と共通しない部品も数多い。ゴールドカラーのトップブリッジやカウルサイドの大きなエアアウトレットが特徴。サイドカバーはメッシュ仕様に。ガソリンタンク下のヒートプロテクターやオイルクーラーが追加され、1型のオーバーヒート対策が進んだ。写真のカラーは通称「逆さトリコ」。122馬力。
VF1000Re HFR仕様 1984年モデル(1型)
1985年、ヨーロッパ市場にVF1000Rfが投入されたが、フランスだけはVF1000ReをベースにHFR(ホンダフランスレーシング)カラーに塗られた1984年モデルが販売された。たぶん1984年モデルの在庫がかなりあったためと思われる。カウルの赤/白のグラデーションラインが特徴。吸排気系に手が加えられた300台の限定車で貴重。130馬力。
VF1000Rf 北米仕様 1985年モデル(2型)
1985年モデルのVF1000Rfからは北米でも販売が開始。北米仕様は対日輸入車規制で単灯ヘッドライトが義務付けられた。また現地法規でヘッドライトが常時点灯式に。通称「猫背タンク」と呼ばれる後端がなだらかなタンク形状も特徴。これは欧州仕様タンクでは衝突時に股間にダメージを与えるとして保険料設定が高額になることへの対処。120馬力。なお、北米仕様にはオイルクーラーは未装備。
VF1000Rg 北米仕様 1986年モデル(3型)
北米仕様のRgは車体カラーのストライプデザインが小変更。また、規制が解除されたためデュアルヘッドライトになっているのが特長。ちなみに北米仕様の内、カリフォルニア仕様だけは厳しい同州の排ガス規制のため、キャニスターが標準装着されていた。その他、メインジェットの番手等も違うため、120馬力より絞られていたかも知れない。
VF1000Rg ロスマンズ仕様 1986年モデル(3型)
1986年、当時のホンダレーシングチームのメインスポンサー「ロスマンズ」のカラーリングが施されたモデルがヨーロッパ地域限定で発売。かなりのレア物。122馬力。