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リアサスペンションをOHする
23年もそのままのリアサスペンションは、もうオイルがヘタっているはずなのでオーバーホールすることに。オイルシールはメーカー在庫残りわずかだった。ダンパーオイルは手元にあったモチュールのEXPERTミディアム/ヘビィ15W。それとホームセンターで購入した外径76mmの塩ビ管。これがシールドライバーとしてジャストフィットだった。
ガソリンタンク、シート、サイドカバーを外し、バッテリーとラジエーターのリザーバータンクも取り外す。あとはリアサスペンションの後ろにあるこのブリーザーセパレーターを抜き出せば、リアサスペンションが取り外せる。リアタイヤの上にパンタグラフジャッキを乗せてシートレールを持ち上げておく。
ダンピングフォースアジャスティングケーブルを外し、アッパーとロアのマウントボルトを抜いてリアサスペンションを抜く。
逆さまにして、塩ビ管で打ち込んでバックアップリングを少し押し下げる。
するとストップリングが外れるようになるので、細いツールでこじって取り外す。バックアップリングは取れなくてもそのままでOK。
エアホース先端のエアバルブを取り外し、新しいオイルが250ccほど入ったメスシリンダーにエアホースを突っ込んだまま、リアサスペンションをプレス機にセット。リアサスペンションのストロークは46mmなので、その範囲内で数回プレスし、エアホースからリアサスペンション内にオイルを目いっぱい吸わせる。5分ほど放置したら、エアバルブを取付け、ウエスをリアサスペンションに巻いておいてプレス。
油圧でオイルシールが抜ける。バックアップリングがそのままなら、この時に一緒に出てくる。オイルシール奥のガイドブッシングが抜けなければそのままで。リアサスペンションを立てたまま5分ほど放置してオイルを全て抜く。
新しく入れるオイル量は265cc。ガイドブッシングが入っているとなかなかオイルが入っていかないので少しずつ入れる。
新しいオイルシールにダンパーオイルを塗ってセット。はめる時はリアサスペンションの溝にビニールテープを巻いて、リップを切らないように注意。そしてバックアップリングを重ねて打ち込む。
76mmの塩ビ管はオイルシール単体にもバックアップリングにもぴったりサイズなので便利。ストップリングの位置までバックアップリングを打ち込んだらOK。きっちりとストップリングを溝にはめる。
ブーツをブーツクリップで止めて、これでOH完成。
リアサスペンションのアッパーとロアのマウントボルトを止める。ナットの締め付けトルクはどちらも4.0〜5.0kg-m。ロアマウントボルトはカウルもマフラーも外さずにそのまま取り外し可。
ダンピングフォースアジャスティングケーブルをリアサスペンションに取付ける。エアプレッシャーは0〜3.0kg/cm2。今回は2.0kg/cm2ほど入れてみた。減衰力は2にセット。
跨いでみるといままで感じていた初期のフワッとした動きが無く、最初からかっちり沈み込んでいる感触。それでいて短いストロークの中でしっかりダンピングが効いている。試走してみても明らかにリアの動きがイイ。これがVF本来の足回りかと、ちょっと感動だ。