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リードバルブベースを加工をする
肉盛りしてみるとどうも調子が良く無い。そこで今回は一次圧縮アップは諦めて、吸気ポートから掃気ポートへとつながる経路を元のように戻してみる。その前にピストンの下死点の位置をチェックして・・・。
インテークマニホールドにリードバルブベースを当てがってみると、リードバルブベースの穴のフチよりインテークマニホールドの穴の方が大きい。これではキャブレータからの混合気の流れがこのフチ(赤斜線部分)に当ってしまう。流体は壁に沿って流れるから、この「障壁」はかなり抵抗になっている感じだ。
リードバルブを取り外した状態で覗くと、直線状になったフチを上回るインテークマニホールドのボアが奥に・・・。これはもったいない。
リードバルブの根元の方も同じくインテークマニホールドの方が広かった。
やたら広げてトルクが落ちる危険性もあると思うが、この際、インテークマニホールドに合わせたつながりのいい開口部になるようにリードバルブベースを削る。だいたいの目安をつけてリューターでゴリゴリ。
回転刃より砥石の方がうまく削れてくれた。掃除機で削り粉を吸い取りながら作業を進める。反対側はリードバルブが密着する面なので傷つけないように。
削りおえて、インテークマニホールドを当てがってみると、ちょうどぴったりつながった感じ。
リードバルブの根元の方もこんな感じで、インテークマニホールドの穴よりやや広いくらいに仕上げておいた。
手製のリードバルブスペーサーもかましてみる。実はいったん外して効果をチェックしたところ、外すと微妙に低速トルクが増す気がしたけれど、逆に高速域での伸びがない。というわけで、今回、やはりリードバルブスペーサーは装着しておいて、リードバルブの開きを大きくしておくことに。
試走してみると、なかなかいい感じ。確実に出足が力強くなって、体重移動を加えるとフロントリフトして発進するようになった。下り坂でMAX9,900rpm、70km/h越えという感じ。高速域はあまり変わらないが、出足が良くなって楽しい感じになってくれた。