メカニカルシールを交換する
88テラのウォーターポンプのメカニカルシールを交換する。ウォーターポンプカバーを外し、中のインペラを外す。インペラを外す時は、アルミ片などで動かないようにロックしたミッションにRクランクケースカバーを被せておいて、ボックスレンチでインペラを緩める。
インペラの裏側。シールのゴムがボロボロに痛んでいる感じ。中のワッシャーも錆びていた。シールの白い部分と、対応するメカニカルシールのゴム部分とでクーラントを密閉しているわけだが、この接触面も少し痛んでいると思う。
ウォーターポンプシャフトの先もかなり錆びていた。本来この位置はクーラントが触れない部分だと思うのだが・・・。ウォーターポンプシャフトの白いギアの付け根は大きくひび割れていた。このパーツは欠品のようなのでスペアのストックが欲しいところ。今回はそのまま使うことにする。
ウォーターポンプシャフトのベアリング。ここの動きは問題ないようだったが、今回一緒に交換しておく。このベアリングが錆びていたら、クーラントが内側まで漏れているのだと思う。
インペラを外した中央の穴に外側からソケットレンチのエクステンションバーを差し込んでゴン。中のペアリングを打ち抜く。Rクランクケースカバーは平らな板の上に置いて接合面を痛めないように注意する。
ついでにRクランクケースカバーを磨いておく。800番のサンドペーパー→2000番と進んで、最後は青棒でバフ掛けして鏡面仕上げに。磨きの方向は円を描くより、直線方向でバフを動かした方が仕上がりがきれいなようだった。
ベアリングを抜いたら、内側から長いエクステンションバーを差し込んでハンマーで叩いてメカニカルシールを叩き出す。中央にパッキンが入っているのでそれごとメカニカルシールのケツを叩いて抜くのだ。けっこう固い。
右からメカニカルシール、パッキン、ベアリング。パッキンは打ち抜く時に壊れてしまうので新品を注文しておかなければダメだ。ベアリングは再利用出来るかも知れない。鏡面仕上げのカバーがまぶしい。
まずパッキンを指ではめ込んで、その上からメカニカルシールを打ち込む。ゴム面が表。ソケットレンチをあてがってゴンゴン。なるべく対角位置を少しずつ叩いて打ち込む方がいい感じだ。
メカニカルシールを打ち込んだら、今度は反対側からベアリングを打ち込む。文字の書いてある方を上にして、これもソケットレンチをあてがってゴン。面一ではなく少し飛び出ている位置で正常。
ウォーターポンプシャフトを裏から差し込み、Rクランクケースカバーをクランクケースにセットしてインペラを取付ける。トルクは1.0-1.4kg-m。軽くでいい。ワッシャーを忘れずに。
この穴からクーラントが漏れてきたらメカニカルシールがイカれた証拠。今回少し漏れていたようなので交換してみたのだ。ちなみに89エンジンのRクランクケースカバーだと上にも穴が空いている。
ガスケットを新品に換えてウォーターポンプカバーを取付ける。トルクは1.0-1.4kg-m。トルクレンチだとネジ切る可能性が高いので、手の感覚で軽く締め付けて終了。また、Rクランクケースカバーのボルトのトルクも1.0-1.4kg-mだが、これもボルトが長くてトルクが立ち上がってこない感じ。トルクレンチだと恐いので、手の感覚に頼って普通のレンチで対角順にボルトを少しずつ締め付ける。
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