フリー走行その10〜その15
90NSR250R SP SP仕様
93TZR50R SP仕様
88NSR250R SP
その他
その10 10/06/17
10/06/17(木)、13:00から50分の走行。気温31℃、湿度55%。メインジェット#185、空気圧200kPa。今回から2ストオイルをカストロール747からモチュールの800 2Tに変更。混合比も1:30から1:40に。いったんガソリンタンクを空にし、AVガスを10リットル入れる。11,000rpmで吹けが止まる感じ。気温31℃ではメインジェット#185は少し大き過ぎるかも知れない。1:40の混合比は問題無い感じだった。
今回の課題は、「曲がれない」感覚を払拭すること。そのために1.上体を高い位置に固定したまま、身体を落とさずに人車一体でバイクを引き倒すようにしてリーンさせること。2.そしてスロットルオンでリーンを止める感覚で立ち上がっていくこと。この2つを念頭に置いて走ってみた。
期待した通り、最初に倒れ込む間に大きくターンしてくれて、かなり「曲がれる」感触になってきた。この初期段階で大きくターンしてくれると、その後スロットルも大きく開けられるのがイイ。いままではスロットルを開けるとどんどん外にはらむし、閉じればそのまま地面に落ちてしまいそうで、どうにもやりようの無い感じだったのだが・・・。
ただ、時折パーシャルのままいつまでもスロットルを開けられない時もあった。これはついいままでのクセで身体をバイクに預けることが出来ず、リーン姿勢のままバランスを取るような荷重の掛け方になってしまったから。上の写真はフォームを意識して自分なりにかなり大胆に身体をバイクに預けたつもりだが、これで普通か・・・。しかし、いままでと比べればずいぶんフォームが良くなってきたと思う。
その他、良かったことは、90NSRは正しく面圧をかけてやれば深いリーンアングルでもまるで路面に貼り付いたようにしっかりとライダーを支えてくれるということが実感出来たこと。高い位置から身体を預けてリーンさせても怖くなくなったというのは、大きな収穫だった。
今後の課題としては、1.いったん曲がり始めると荷重を抜いてしまいがちなので、終始バイクに身体を預けたままでいられるようにする。2.立ち上がりでスロットルを開けるのがまだ怖いので、これをなんとかする。以上の2点だと思う。
その11 10/07/17
まずは摩耗の進んだフロントタイヤを交換。ブリヂストンのBT-090。そして10/07/17(土)、am10:00から50分の走行。気温29℃、湿度75%。メインジェット#185、空気圧200kPa。混合比1:40。AVガスは7L入れておいた。
今回の課題は、「足首ひねり」を使って、コーナーで自由に曲がり込めるかどうかの確認。思った通り、深いリーンアングルでも上体が起き上がらず荷重していけるので旋回力は十分。はらんでコースアウトしてしまいそうな恐怖感はかなり薄らいだ。ただ、以前より進入速度が遅くなってしまったのが新たな問題だ。
以前はハンドルバーにぶら下がり、身体を慣性力で前に放り出すようにしてバイクをイン側に引き込もうとしていた。これだと旋回力は出ないのだが、突っ込みで恐怖感が少なく、コーナー奥まで勢い良く進入して行けた。身体が前に放り出されるのをリーンのきっかけにしていたから当然といえば当然か。ところがいまは、ハンドルバーに上体を被せるような感覚でリーンさせる。その際、リーンのきっかけとして足首ひねりを使って上体を真横に倒したいという意識から、減速Gをハンドルバーに突っ張った両方の手の平で受け止め、身体の慣性力を殺してからリーンに入っている。つまり減速Gは邪魔なばかりで、それでつい進入速度を落としてしまう。というか、十分減速していないとリーンに持ち込めないようなカタチになってしまっていた。
確かに足首ひねりは有効だと思うが、せっかくの減速Gをリーンに使わない手はない。それにそうしないと減速Gをうまく処理出来ず、以前のように突っ込んでいけないと思う。この辺りが次回の課題だ。
最終コーナーの手前、第3ヘアピンでのショット。深く回り込んでいるので、進入速度が低いと十分にグリップしないと思う。速度が遅いのに無理にリーンアングルを深くすれば危ないだけだ。もっと突っ込みを鋭くした方が逆に安全に走れるような気がする。
その12 10/08/10
90NSRは中古で購入した時から二次減速比がロングな2.438に設定されていたが、これは鈴鹿でもロング過ぎる設定のようなので、ドライブスプロケットを16Tから15Tへ、ドリブンスプロケットを39Tから40Tへ変更して、2.857にしてみた。ノーマルが2.667なのでそれよりショートだ。※1速だけはHRCのギアキットを組み込んで105.8%ほどロングに設定してある。
10/08/10(火)、am10:00から50分の走行。気温27℃、湿度85%。メインジェット#185、空気圧200kPa、混合比1:40。AVガス7リットル補給。
課題の「直前にシフトダウンして高回転でコーナーをクリアすること」はまずまず出来たと思うが、気になったのは、青ラインのようにコーナーを大回りで回ってしまう点。シフトダウンとブレーキングをしながら直線的にアプローチして、b地点でペタッとリーンさせている感じだ。リーンアングルは深いのに速度が遅く、そのため脱出も無理にスロットルを開けなければいけないので危険だし、タイム的にも遅くなっていると思う。
あとで考えたのが赤いライン。クリッピングポイント手前でちょうどいい速度になるように見極めて、a地点からスロットルオフのまま飛び込んでいくような感じ。これだとクリッピングポイント手前で速度が落ちてきて自然に旋回力が増し、その速度の一番低いところでクルッとターンしてくれる感じになると思う。それでもコーナーリングスピードに勢いがあるので、立ち上がり加速はスムーズに行くハズ。
そうなるとaポイントからクリッピングポイントまでの動作をいかに改善するかだが、考えてみればいつも走っている公道のきついヘアピンでは、こんなリーンしながら20mも進んでいくなんていうことは無い。ここでの動作がうまく出来ないのも当然か・・・。
その13 10/09/10
先回の走行ではストレートでカブってしまったので、今回キャブセッティングをあらためて見直してみた。下記のように変更。このDATAは、筑波サーキットで気温30℃、湿度65%、気圧995HP前後の時のAVガス仕様90NSRのセッティング。
メインジェット #172(リアバンク)----#175(フロントバンク)
ジェットニードル J2BC-3段----J2BB-3段
スロージェット #42----#42
エアスクリュー 1+3/4戻し----1+1/2戻し
10/09/10(金)、am11:00から50分間の練習走行。空気圧200kPa、混合比1:40。AVガス6リットル補給。晴れ、気温30℃、湿度64%。参考にしたセッティングデータそのままの気象条件だったせいか、これがばっちり。スロットル開度にリニアにタコメーターが反応し、ストレスなしにレッドゾーンまで吹け上がる。これが普通だとしたら、いままでがめちゃくちゃなセッティングだったようだ。
ストレートできれいに12,500rpmまで回る。コーナーでもスムーズで、ドンツキなところがないので安心していられるのだ。街乗りバイクのようにかなり乗りやすくなったと思う。先回ファイナルも変更したし、バイクの方はどんどんいい感じになっているのだが、肝心の乗り手の方はというと・・・。
先回の反省から今回試したのは、ブレーキングで前方に突っ込む身体をそのままイン側に飛び込ませる方法。これで進入時の動作を簡素化して、より高いスピードでコーナーに進入することを目指した。結論からいうと、これはダメだった。写真左がそうだが、どうも身体がフロントを外に押し出してしまう感じで、バイクが曲がっていってくれない。そこでひたすら「下に荷重」してバイクをターンさせようと工夫してみたが、なんともならなかった。また、しっかりとタイヤをくっつけようとするあまり、減速し過ぎで、いままでよりかえって進入速度が遅くなってしまった。リーンアングルが浅いので、コーナーリングスピードが遅いのは明らか。それなのに自分では目いっぱい突っ込んで、目いっぱいリーンさせている感覚。これでは先がない。
やはりタイヤの「接地面に向かって荷重」して、頭を中心にバイクを旋回させるようなイメージで走らなければ、進入速度は高められないと思う。クールダウン走行時、写真右のような走りを試してみた。モトクロスでバンクの付いたコーナーを回るようなイメージで、身体とバイクの荷重を接地面方向にまっすぐかける。これだと足首ひねりも使えるし、内向力が全然違う。また、いちからやり直しか・・・。
その14 10/10/12
前の日に、当日の予想気温に合わせてキャブをセッティング。
メインジェット #175(リアバンク)----#178(フロントバンク)
ジェットニードル J2BB-3段----J2BB-3段
スロージェット #42----#42
エアスクリュー 1+1/2戻し----1+1/2戻し
当日の気温24℃、湿度75%。12,000rpmまで回る。気温20℃のセッティングDATAなので、やや濃かったかも知れない。
10/10/12(火)、am11:00から50分間の練習走行。空気圧200kPa、混合比1:40。AVガス8リットル補給。今回は基本に戻って「立ち上がり重視」に気をつけて走ってみる。これまでいかに進入速度を高めるかばかり考えてきたので真逆な発想だが、これが効果あったようで、タイムがすっと上がる。
いままでのラインは立ち上がりに膨らんでしまっていて、いつまでもスロットルを開けられなかった。それどころか回り切れるかどうかで精一杯の状態。ようやくスロットルを開けられるのはコーナーを抜けてずっと先の位置だ。しかもこれだとすぐ次のコーナーが迫っているので怖くて全開までしっかり開けられない。
今回は直線的にコーナーを立ち上がって行けるラインを考え、それを狙える位置でターンしてみた。これだとクリッピングポイントを過ぎてからすぐにスロットルを開けられるのだ。
立ち上がり重視を気にしていても、第1ヘアピンなどはつい大回りをしてしまってクリップに付けない。この時はまだ本当に立ち上がり重視でタイムアップするか半信半疑だったのだ。しかし、あとでチェックしてみるとスロットルを開けられなくてタイムロスをしているのは明らか。クリップの手前からどんどんスロットルを開けていけるようなラインを考えなければ・・・。
その15 10/11/12
10/11/12(金)、am11:00から50分間の練習走行。空気圧200kPa、混合比1:40。AVガス4リットル補給。先回、立ち上がり重視のラインでスロットルがいい具合に開けられたので、今回はブレーキングから一気にリーンさせ、勢いを生かしてターンに入ることをテーマとしてみる。立ち上がり加速に加えて、進入スピードを高めてタイムアップを計ろうというわけだ。しかし、これが思ったようにうまく行かない。身体全体をひねってイン側に荷重し、バイクを力強くリーンさせようと思ったのだが全然ダメだった。
写真は第2ヘアピンの進入。ここで一気にバイクをリーンさせているつもりだったけれど、どうやらバイクのリーンのスピードに身体が着いていけず、身体だけ残ってしまっていたようだ。
当日の気温18℃、湿度46%。
メインジェット #175(リアバンク)----#178(フロントバンク)
ジェットニードル J2BB-3段----J2BB-3段
スロージェット #42----#42
エアスクリュー 1+1/2戻し----1+1/2戻し
サスセッティング前後標準
感覚的には、「恐くてバイクと一緒に倒れ込めない」といった感じ。走行時間中、今シーズンいろいろ試してみたことを思い出しながらあれこれやってみたものの、さっぱり。手も足も出ないといった状態だった。実は今回の練習走行は今シーズンの集大成のつもりでいて、かなりいい走りが出来るんじゃないかと期待していただけにがっかりしたし、原因もよく分からず落ち込んでしまった。
しかし、あとでよく考えてみると、結局自分はこの90NSRをまともにリーンさせられないだけではないかという気がしてきた。ライン取りとか、ブレーキングとかスロットルの開け方等々の問題ではなく、フツーにコーナーリングさせることが出来ないのだと思う。
最後はとにかくタイムを出そうと、フォームも気にせず走ってみると、まさにバイクだけが倒れたリーンアウトなフォームになっていた。やはりバイクと一緒になって倒れるという基本的なことが出来ないのでこんな怖々としたフォームになってしまう。この矯正のために今シーズンを費やしてきたのに、それが出来てなかったわけか・・・。仕方ない、来シーズンこそはなんとかしよう。
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